システム開発の世界でも適用できる「上善若水」

上善若水というのは、老子の書「道徳経」より、数々の難解な文書の中にある綺麗な言葉であり、日本酒の名前としても使われている。

老子の考えは、軟弱なものが硬くて強いものに勝てる。その代表として水が何回も登場している。水のように生きる哲学として、ソフトウェアの世界でも適用できる。

ソフトウェア工学の開発プロセスでも水に例えて、上流、下流の区別があり、日本では下流より、上流の方を大事にしている印象である。もちろん、上流の設計は大局を掴めて大事なところだが、下流を過小評価する懸念があるだろう。

水は人がいやなところに行きたがり、下の方に、汚くても凹んでいる場所に流れていって、時には道も作っている。

システム開発においても、下流は人が行きたくないところ、多くの企業にとって大事にしていない場所であろう。水の如し、人がいやがるところに力を入れてこそ、良い製品を作ることができるのではないだろうか。

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