チーフエンジニア

恩田 崇

TAKASHI ONDA

自分のスキルアップだけでなく、より強い組織をつくる方法を模索中。

CHAPTER 01

追いつめられるほど、困難なほど燃える

ーーどんな子供だった?

小学生のときはミニ四駆で遊んでばかりで、中学や高校時代も、本当に勉強してませんでした。中学生のときは陸上部で、部活・メシ・寝る、みたいな毎日。高校に入ってからは陸上に加えてマージャンにハマり、授業中にも関わらずひたすらカードマージャンをやってました。(美術の時間の国士無双と、英語の時間の数え役満は忘れられない!)将来については、それほど切実に考えていなかったと思います。

写真同級生がみんな京大に行くというので、僕も深く考えずに目標を京大に設定。で、無策で受験に挑み、まんまと一浪することになりました。そこで「そろそろ勉強しないとやばいかも」と思ったわけです。時間が限られていたので、受かるための戦略を立て、やるべきことを整理し、優先順位を考え、取捨選択をしながら受験勉強を組み立てていきました。難関と言われる大学に、どうすれば自分が合格できるか?がけっぷちの状況ですが、効率良く勉強するのは楽しかった。「京大vs僕」の結果は、僕の作戦勝ちです。

ーー大学生活は?

そんなこんなで無事に入学したんですが、正直に言って退屈でした。いくつかサークルを覗いたりもしたんですが、なんとなくウマが合わなくて。授業で習ったプログラムを自分で勉強し直したり、漫画を読んだり。そんなときに友人であるMくん(現在はNTT系列の研究所に勤務)に誘われ、mmjに参加。某R社の読者アンケートの集計とか、ネットカフェの管理・運営とか、システム開発とはあまり関係のない仕事も経験しました。また、僕自身もサークル兼バイト、みたいな感覚でいました。

変化のきっかけは?
1年生から2年生に進級する春ですね。ある日突然、ECサイトの開発案件を田崎さんが取ってきたんです。
本格的にプログラムの仕事をはじめたのはそのときで、田崎さんの家に泊り込み、試行錯誤しながらMくんと二人でショッピングサイトのシステムをつくっていきました。

もともと経験のない学生の集まりですから、設計書も仕様書もない。ハードディスク1個、専門書2冊を田崎さんから渡されて、「これでやってね」って。今となっては笑える話ですが、冷静に考えると正気の沙汰とは思えません(笑)。でも、性格的にはこういった仕事のパスのされ方が向いてるんでしょうね。僕は困難なほど燃えるタイプなので。

CHAPTER 02

いかに効率良く開発し、個人としての生産性を高めるか

ーー就職活動はどうだった?

実は、まったくしてません。というのも、mmjにいるほうがやりたいことができるし、成長できると思ったから。
ビジネスを学ぶために戦略系の経営コンサル会社に就職した仲間もいて、多少の興味は湧いたんですが、やっぱり技術のほうに身を置いておきたかった。ぶっちゃけ、スキルと実績には自信があったので、「今さら研修を受ける感じでもないよな…」と思ったのも理由のひとつです。だって、僕よりレベルの低い先輩がいたら困るじゃないですか(笑)。自分の性格からして、絶対にツッコんでしまうので。納得いかないことに対しては、おとなしくしていられない性分なんです。だからまあ、とりあえずはここでいいかと。

ーー今まで取り組んできたことは?

入社2年目に、ECサイト開発の経験をまとめて自社サービスとしてリリースしたショッピングサイト「ショプラス」は、当時としてはかなり画期的で、なんと5000店を越えるお店が出店。新しいビジネスモデルとしてメディアなどでも紹介されました。そのあたりではじめて、「俺ってエンジニアに向いてるかも」と実感しました。
それから勉強と試行錯誤の毎日を過ごし、今に至ります。

個人としては、「いかに個人としての生産性を高めるか」をテーマに、ひたすら研究・開発に取り組んでいました。また、開発だけでなく、新しい技術や理論もどんどん導入。それらをきちんと使いこなせるように論理的思考を磨き、自分たちから進んで難しい問題・課題・状況に飛び込んでいきました。幸い、「ショプラス」のノウハウが買われて、引き合いも切れ目なく来てましたし。いかに効率良く開発し、システムのパフォーマンスを向上させるか。ときには意見を激しくぶつけ合いながら成長してきました。

今では仲間は20人を越え、自分のスキルアップだけでなく、より強い組織をつくる方法を模索しているところです。組織として何を目指し、どう開発力を高めていくか。そのためにどういう開発環境やマネジメント体制を構築していくか。まだまだ(おもしろそうな)課題が山積みです。

CHAPTER 03

明日、大きなパラダイム転換が起こっても不思議ではない世界での対応力

ーーどんな人がmmjに向いている?

知的好奇心と、探究心に富んでいる人。当社では、「なぜ?」「なんで?」という質問が飛び交います。それは、ひとつの問題に対面したとき、問題の本質、前提条件に立ち戻り、根本的な原因を究明しないことには、本当の意味での課題解決にならないから。効率が求められるシステム開発で、同じトラブルを2度起こすなんて論外です。だから、考えることに慣れていない人は苦労するかも知れません。

技術は日進月歩だし、WEBシステムにはまだまだ可能性がある。明日、大きなパラダイム転換が起こっても不思議ではない世界です。それに対応する力を、技術的にも、考え方としても、持っていなければならない。
そしてmmjは、それが学べる数少ない会社だと思います。知的好奇心を満たし続けたい、そんな人に来てほしいですね。

プライベートフォト

陸上部をやっていた頃。
必要な本は幾らでも会社が手配します。

これまでの人生で影響を受けたもの

書籍

「超」整理法 – 野口悠紀雄

この手法を超える紙情報の検索システムは存在しない。
方法の斬新さもさることながら、前提と条件、結論に至る論理が検証可能な形で科学的に提示されているのはこの本をおいて知らず、多数の類書とは違う次元にある。
何かを成すにあたって方法を学ぶことの重要性、メタ思考する習慣はこの本で学んだ。

理科系の作文技術 – 木下是雄

日本の教育は文章の書き方を教えない。
「思ったことを素直に書きましょう」の結果、世に溢れるのは小学生の日記のような blog ばかり。
この本で正しく伝えるための技術を学んだ。「理科系の」とあるが、すべての人にオススメ。

Object-Oriented Software Constraction 2nd Edition - Bertrand Mayer

ホーア論理を実用化した「契約」の概念にシビれた。
自分の中で曖昧だった「仕様」という言葉に生きた定義を与えてくれた。
契約の実践は自分の中の技術的なゴールの一つ。

Foundations for Programiming Languages - John C. Mitchell

表層的な理解にとどまっていた関数型言語に対する蒙を啓いてくれた一冊。
ラムダ計算と型理論を知るきっかけだった。
実装技術に偏っていた興味が理論面にも引き寄せられるようになったのは、この本を読んでからだったような気がする。

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